毎日の記録 Diary

2021年8月31日 鳥海山ブルーライン、西吾妻スカイバレー、磐梯吾妻レークライン、磐梯吾妻スカイライン

更新日:

8月31日(火)

鳥海山ブルーライン

~大自然の懐から豊かな庄内平野を一望~

西吾妻スカイバレー

~見下ろす裏磐梯の湖が美しいメルヘンチックな峠越え~

磐梯吾妻レークライン

~湖畔に猿も憩う、優しい景観の裏磐梯~

磐梯吾妻スカイライン

~噴火口をすり抜ける様なダイナミック火山道~

502km


 


 


 


角館の宿は駅前広場に建つJR経営の新しいホテル。JRらしいまじめできちんとしたおもてなしで居心地の良い宿だった。部屋のカーテンを開くと目の前のホームにこまち号が赤い巨体を静かに滑り込ませて行くところだった。明日は天気が悪くなる予報なので、磐梯吾妻エリアの2ルートを前出しして走った。500kmを超えてしまったが、晴天に恵まれこの判断は正解だった。角館から鳥海山を目指し最短で日本海へ出るルートを選択した結果、R341が雄和高尾山を超える所で思わぬ難所越えとなった。狭くきついコーナー。路面は木陰でウェット。更に落ち葉たっぷり。ダートより気を使うコンディションを20km近く走る羽目になった。

 
 


鳥海山ブルーラインのコーナーは標高が上がるに従ってきつくなる標準的な日本の山岳スカイラインだった。麓は戦後の拡大造林政策が残した味気の無い杉林。ここには「ブナの森復活事業」の看板が上がっていて、地元の方々がこの山を大切にしている事を感じた。走るにつれ路面は徐々にあまり良くない状態となるが、見下ろす日本海と庄内平野の景色は見事。特に、北側を臨むと象潟に広がる田んぼの中に島の様に小さな丘が点在するのが見て取れた。江戸時代にはこの田んぼの部分は皆海で、海に浮かぶ島々が宮城の松島以上の景勝地であったそうだ。大地震による隆起の規模がよく分かる眺めだった。このかつての景勝地は松尾芭蕉の奥の細道で有名だ。

 

 

麓から2/3程上がった所で雷鳥が道に飛び出して来た。あわやと言う所で相手の必死の羽ばたきで衝突は回避できた。雷鳥も頑張れば2m程度は上昇できることが分かったが、飛ぶのがすごく下手な鳥だった。途中のパーキングでは深い谷合いに向けて三脚で超望遠レンズカメラを向け、双眼鏡で辺りを見渡すおじさん。猛禽類ですか?と聞けば、やはり犬鷲(イヌワシ)を狙っているとのこと。今日は天候が今ひとつなので出現の可能性は低いそうだ。鳥海山は独立峰だが自然の豊かな山だった。

酒田方面へ駆け降りて、高速道路で一路磐梯吾妻へ。途中寒河江のパーキングエリアで山形名物、「冷たい肉そば」(680円)を昼食に頂く



西吾妻スカイバレーは米沢から白布温泉を経て南下する古い道筋だ。やがて見えてくる磐梯山と檜原湖が眼下に美しい。初め走り易い道が徐々に狭くなるのはここも同じ。白布までは快適な森の高速コーナー。標高が上がると眼下の裏磐梯の絶景を楽しめた。

 


峠には童話作家濵田廣介の歌碑も。「泣いた赤鬼」の作家だ。体が赤くなり始めた蜻蛉、アキアカネが沢山石碑の周りを飛んでいた。メルヘンチックな風情の中でこの長い旅も間もなく終わってしまう事が寂しかった。

 走る事を一日早める事にした磐梯吾妻レークラインは裏磐梯の優しい美しさが楽しめる。湖畔には群れる猿たちも。特に小猿は愛らしかった。磐梯山を映す湖を縫うように走る穏やかなカーブの続く道は心地良かった。

 
 


 


磐梯吾妻スカイラインは初め森の中の舗装の良いワインディングだが、標高がピークに差し掛かると風景は一変。浄土平の荒々しい光景となる。「火山ガス危険」、「窓を閉めて走行」、「停車不可」、との看板が林立する中、広くくぼんだ浄土平の底では路面補修工事で片側通行待ち。目の前の噴煙を見上げながら5分以上絶景を観察できた。工事業者の方々の無事を祈った。

 


ここにも柱状節理と礫岩が大噴火の様子を想像させてくれて面白かった。

 

スカイラインの下りは福島県側の伊達市を見下ろす絶景。今日は空気が澄んでいて、夕方の東北の平野が綺麗だった。以前旧奥州街道を踏破した際の、豊かな福島の田園風景が蘇って来た。

裏磐梯のホテルは築30年の古いペンションを改装したホテル。共同洗面、トイレだが、安くて良い宿に当たった。絶景ツアー後半、これが最後の宿。明日最後の磐梯吾妻ゴールドラインをクリアして帰宅する。

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