4月12日(月)
天草パールライン
~海と暮らす人々の営み道路~
仁田峠
~ライダーに有難い一方通行路~
島原まゆやまロード
~普賢岳火砕流の壮絶な景観~
185km
熊本の町はとても走りにくい。城下町の防護のための屈曲した区割りをそのまま残して拡幅した道路は複雑怪奇。平日の朝の通勤の車と自転車と歩行者。南国の日差しも加わり汗をかきながらの熊本脱出だった。
朝熊本城をちょっと覗き見してから天草へ。お城の復旧は道半ばだ。
熊本は郊外に出てもあまりのどかな印象がない。出穂した麦畑や大規模な農業ハウスが並ぶが田園ののどかさが感じられない。
天草エリアは宮城の松島を凌ぐ絶景だが車が多い。良いペースで走れない。運転のマナーも微妙に他とは違い戸惑う。ここでは車線変更の際にウィンカーは不要のようだ。
観光誘致のためか、地名に**松島とか**瀬戸などの地名が目につく。他の観光地に引け目を感じ、追従する必要は無い。もっと自信を持って、独自の美しい景色を誇れば良いと思う。
11時鬼池港発のフェリーを逃す。こんなに車が多いとは。自分のせいだが、朝から熊本県には良い印象が持てない。
フェリー乗り場の交通整理のおじさんとは仲良くなって、写真を沢山撮ってもらった。
フェリー出航と同時に雨が降り出した。
フェリー下船後、予定の順番を入れ替え、仁田峠へ。
途中の雲仙温泉街は道まで湯気がもうもうとしていてた。ここは私が子供の頃、母に連れてきてもらった温泉の原体験(湯あたり)の場所だ。一瞬匂って来た硫黄の香りが、どこのものとも違う、私の記憶に刷り込まれている「温泉の匂い」そのものだった。子供の頃の色々な記憶が蘇ってきた。懐かしかった。嗅覚の記憶は、確かなものだと思った。仁田峠は入り口に、維持管理の協力金を募る無人の料金所がある。幅は狭くタイトコーナーが続くが良い舗装で一方通行としてくれているので安心。良い道。残念ながら今日は濃霧と雨。霧の白いトンネルを走り抜けるだけだった。峠の展望大2は「360度のパノラマ!」と書いてあった。残念。
島原半島を半周して島原まゆやまロード。ここは道幅もありゆったりと走れる道。何よりも上り口が、かつての雲仙・普賢岳大噴火の際の火砕流が駆け下った道筋と並行して施工されていて、その時できた平成新山に向かってかけ上げって行くルート。
どこをどのような規模で火砕流が流れてきたのか、手にとるようにわかった。迫力満点。写真ではうまく映せない。後半の下りも霧に煙る有明海の島々を遠望できて美しい。
本日のホテルは、ホテルAZ長崎雲仙店。なぜこのような観光地に格安ビジホが?と思いきや、ここは有名な諫早湾干拓工事の現場。来て見る迄気づかなかった。本当に海辺の工事現場に寄り添うように出来た新しいホテル。宿泊プランが皆夕食までついているのは、他にこの辺に食べるところが無いためか?
洗濯機を回している間しばし干潟を散歩。一面牡蠣がら。生きているのもあったので食べてみたら美味しかったが一口でやめておく。砂地に親指大の穴。中からハゼのような魚がのぞいている。ムツゴロウだろうか?近づくとすぐ中に引っ込む。
岩の下に挟まった焼き物のかけら。とてもていないな絵付けだったので写真を一枚撮った。どう見ても有田焼。これがこの後の博物館訪問で面白い事になった。
海辺を走る島原鉄道の1両編成が可愛かった。ここの古部駅では数人の乗降があった。