コラム

北海道を回って

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本日は帯広から函館までの移動日。北海道の絶景コースは昨日までの10日間で全てクリアできた。

振り返ると、その半分の日は天候に恵まれ、感動の景色ロードを経験出来たと思う。

  

他にも、今回北海道のほぼ全域を走り回った事で、その広さ、各都市の位置関係、道民の営み、ジオグラフィックの全体像もおぼろげながらにも感じる事が出来たが、長い年月をかけて地殻が複雑にせめぎ合って出来た大地である事は、やはり容易に理解できるものではなかった。

 

生業として農業に加え、農畜産、林業、漁業もおこなわれている中で、漁業はこの先の限界も感じた。岩内漁港に漁船が一隻も停泊していない姿、ロシアとの漁業協定の改変以降の根室漁港の寂しさなどからそう感じさせられた。


農畜産はまだまだ進展の余地あり。帯広地区で言えば、稲作の面積は開拓時のピークから現在はその一割近くまで減少。道中随所で目に付いた休耕田の活用はまだまだ出来るはずだ。昨日、日本はまだ食料自給率30%台とテレビのニュースは報じていた。これからの北海道農畜産業の発展に期待したい。道北では昨今の蕎麦ブームに乗ってか、広大な蕎麦畑が広がっていた。休耕田は牧草地にも活用できよう。一方で地球温暖化ガス、メタン排出の出どころの5%は畜産動物のゲップだとか。悩ましい。

 

アイヌ民族の歴史や文化は、彼らが文字を持たなかったことで、断片的な伝承になってしまっているように思えた。その為か、イヨマンテの儀式、カムイの概念がとても神秘的に思え、大切にしていかなければならない日本の文化だと感じた。また江戸時代の松前藩によるアイヌ民族に対する支配や搾取、差別の歴史には目を覆うものがある。少数民族に対する人間のふるまいは、これまで世界中どこにでもあったと思うが、今後あってはならない。その事からは損失以外、何も残らない。

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